旅を終えて
ネットが発達して、twitterなどのSNSが普及して、
今では地球の裏側にいる人とリアルタイムでやり取りをしたり
世界中の膨大な情報の中から調べ物をしたりするのが当たり前で
10数年前までには考えられなかった状況にあります。
なんだか世界が近くなって、色んな事をわかった気になってしまいがちですけども
実際にこうやって自分の足で降り立って、空気を吸って、見て聞いて感じてみないと
わからないことが沢山あるんだということを、すごく実感しました。
特に人種間の軋轢だとか、経済格差だとかは、
日本に暮らしていると情報としてはいくらでも受け取ることが出来ても、
実感することはなかなか難しい、というか不可能です。
LAにいる間、アジア系の人と出会うことがほとんどありませんでした。
泊まった場所がリトル東京で、ホテルも日系ホテルだったので
ホテルや近所のお店には日本人や日系人がいましたが
街で出くわすとしたら、自分と同じく日本人観光客(ひと目でわかる(^_^;;)だけ。
バスでハングルが書いてある地域を通った時には
外を歩いている人がアジア系でちょっとホッとしたのを覚えてます。
みんな、おばあさんですら縦も横も大きくて
(日本人の体格が大きくなったのが戦後のことなので、”私より大きなおばあさん”というのが日本にはいないんですね!!)
アジア系の顔も見えないとなると、自分が外国人なんだということを常に感じざるを得ません。
しかも一人となると、誰も頼ることが出来なくて
ものすごい緊張でした。
滞在中、疲れているのに毎日睡眠3~4時間しか取れなかったのも
その異常な緊張感のせいです(^_^;
誰かがそばにいると、つい頼ってしまうんですよね。私。
今回完全に自分一人ですべて手配して、行動して、誰にも頼れない状態で移動して…
そういう意味でもとてもいい経験になりました。
英語もダメダメながら、なんとかなるって思えたしw
(相手に相当な負担を強いる会話ではありましたけども(^_^;;)
今回の旅の目的は、(ゲイリーには行ってないけど)マイケルが生まれてから亡くなるまで
暮らしていた土地を実際に自分の目で見て来ることでした。
その目的は、十二分に達成できたと思います。
本当に、現地に行ってみないとわからないことが沢山です。
カリフォルニアの、このカラっと乾いた風をマイケルも全身に浴びて
呼吸をしていたんだなと感じるだけで、なんだか胸がいっぱいでした。
自分以外の人の考えや気持ちなんて、わかりようがありませんが
マイケル・ジャクソンという一人の人間を構成していた要素のカケラのようなものを
確かに感じられた気がします。
そして、心にずっとあった澱が、少し軽くなったような気もします。
今回の旅に出るにあたって背中を押してくれた人、色々助言をくれた人、快く送り出してくれた人、
旅行中もtwitterなどで普段と同じようにやり取りしてくれた人(あるのとないのとで不安のやわらぎ方が全く違ったと思います)、
旅先で困った時に助けてくれた人、仕事を引き継いでくれた人、
皆さん全員に感謝です!
そして、マイケル。
あなたがいなければ、私がアメリカ大陸の土を踏むことはありませんでした。
あなたの暮らした土地を見に行かれて、本当によかった。
ありがとう。
またきっと、行くからね。